
子どもの集中力がない…知育っていうけど何すればいいの?
子どもの集中力や知的好奇心は、先天的なものだけでなく、誰でも後天的に育てることができます。
この記事では、モンテッソーリ教育の視点を取り入れ、「おしごと」を通じて集中力を高め、知的好奇心を引き出す方法を、保育士ママの経験から紹介していきます。
モンテッソーリのおしごととは?集中力との関係
そもそもモンテッソーリ教育とは?
知育玩具を探していると「モンテッソーリ教育」という謳い文句がついていたり、書籍やメディアでもよく話題になるようになりました。Apple創業者のスティーブジョブズやAmazon創業者のジェフベゾフ、Microsoft創業者のビルゲイツ、歌手のテイラースウィフト、将棋界では藤井聡太など、モンテッソーリ教育を受けている著名人も大勢います。
そもそもモンテッソーリ教育とは、イタリア人医師マリア・モンテッソーリが科学的視点から研究を重ね、提唱した教育法です。
子どもは元々自分で育つ力を持っている。
大人はその力を最大限発揮するために必要な環境を用意する。
という考え方が根本にあります。大人が子どもに教えるのではなく、大人は子どもが自発的に学べるように援助するという方針です。
「おしごと」のねらい
おしごと=自分が興味を持った事に黙々と集中する時間
モンテッソーリ教育のコアとなる「おしごと」は、子どもの集中力や知的好奇心を最大限引き出すためのもの。
- 1人で取り組む
- ルールに沿って行う
- 椅子に座り、机上で行う
このような環境のもと、好きな教具を使った活動を好きなだけ1人で集中して取り組むことを言います。
そのため、自分の好きなやり方で活動する「遊び」とは区別されます。
教具にはどんなものがあるの?
おしごとで使う教具と呼ばれるものは、モンテッソーリの5つの基本思想に基づいています。
- 日常生活の練習
- 感覚教育
- 言語教育
- 算数教育
- 文化教育
例えば、日常生活の練習なら、ボタンを付けたり外したりする教具、
感覚教育なら、ピンセットで物をつまんで器から器へ移す教具などがあります。
子どもの発達や興味関心を元に教具を用意する
子どもが特定の能力やスキルを習得するために、特に感受性が高まる期間を「敏感期」と呼びます。脳が特定の発達段階において特定の経験や刺激に敏感に反応します。

最近ペットボトルのキャップを開けることが大好きで、何度もやってる…
これも敏感期。指先をひねって開けたり閉めたりするという、運動の敏感期からくる行動です。
この敏感期を逃さないように、子どもの発達や興味関心をよく観察して教具を用意します。
上の例でいえば、教具としてキャップの開け閉めができるものをつくり、おしごととして提供します。
(親としても何でもかんでもキャップを開けられてしまうと困るという事がなくなります!)
敏感期とは
敏感期にもいろいろありますが、主に7つに分類できます。
[0~6歳]
①運動②感覚③言語
[6カ月~3歳]
④秩序
[1~3歳]
⑤小さいもの
[4~6歳]
⑥数
⑦文化
子どもの行動をじっくり観察してみると、静かに繰り返しやっていることありませんか?
「あ、秩序の敏感期か」「これも敏感期か」と色々と思い当たることもあるかと思います。
何やってるんだろう?と一見大人には謎の行動も、実はこの敏感期からくるものだったりします。
おうちでできる!おしごとのやり方
準備するもの
- トレイ(教具をのせるもの、子どもが持って運べる小さめのもの)
- 教具
- 机と椅子(子どもの足がつくもの)
- 棚(トレイを並べて、子どもが好きなおしごとを選べるように)

教具は、モンテッソーリ協会の公式のものもありますが、お値段がとっても高い…。
同じような使い方ができる玩具や、100均で買えるような材料で簡単に作れるものもあるので、代用すればOKです。作り方やおすすめ玩具は、また別記事でご紹介します。
※手作りする際は、子どもが魅力的に感じるようなきれいなものか?最初から最後まで子どもが自分で使えるものか?(フタの開け閉めが必要なら、子どもの力で開けられるかとか)を確認します。
手順
- 子どもが棚から、好きなおしごとを選ぶ
- トレイごと、机の上まで運ぶ
- 椅子に座る
- 手順通りにおしごとをする
- トレイごと、棚のもとにあった場所に戻す

まだ椅子に座れない子は、机の代わりに床にマットをひいて、その上でやってもOKです。
また、なるべく腕を伸ばしてトレイを持つようにすると、運びやすくなります。
見守り方1.初めてのおしごとは大人がやって見せる
子どもは大人の真似をして覚えるもの。まずは、大人がおしごとの手順に沿ってやってみせます。
ポイントは、
ゆっくり、説明せず、動作だけ見せる
子どもは複数の感覚器官を使って覚えることは苦手です。説明しながら、手を動かすと、視覚と聴覚の両方から情報が入ってきて理解が難しくなってしまいます。
そのため、ゆっくり動作だけ手順通りにやって見せます。
見守り方2.子どもがおしごとを始めたら、話しかけない
子どもがおしごとを始めたら、話しかけることはせず、傍で静かに見守ります。
手順通りできていなくても、「間違っているよ!」と声はかけません。
一通り子どもがやり終えるまで待ちます。途中で間違いに気が付くかもしれないしれません。気が付かなかったとしても、それはまだその発達段階にきていないということ。落ち着いたタイミングもしくは子どもから「できない」「わからない」と助けを求められたら、大人が手順通りまたやって見せるのはOKです。
集中して何度も繰り返しているようなら、少し離れた所で見守ってもOKです。
(ちょっとした用事を済ませる時間に充てられるかも…)
見守り方3.最後までできたら、達成感を一緒に味わう
子どもが最後までやり通せたら、「できたね」と一緒にできた達成感を味わいます。
できたことを認めることで、自信につながり、またやってみようという意欲にもつながっていきます。
実際のおしごと効果
子どもの集中力ってすごい!
その子の発達や興味にピッタリはまるおしごとが見つかると、何度でも繰り返し取り組むようになります。
私の実体験として、2歳前の子がポットン落とし(箱に空いた穴から小さなボールを入れるもの)にはまり、30分以上集中して取り組んでいたのを見たことがあります。

まだよちよち歩きの子が、ボールを全て箱の中に入れてはまた出して、入れて、を椅子に座ったまま長時間繰り返す光景には鳥肌が立ちました。
子どもの成長は早く、発達や興味に合ったものを随時用意するのはなかなか難しいのですが、おしごとに取り組むと、確実に集中力や知的好奇心が身についていきます。メンタルの強さにもつながり、自分の好きなことをとことん突き詰める探究心にもつながっていきます。
おうちで簡単にできるものもたくさんありますし、またおしごとに集中して取り組めるようになると、その間自分時間ができたり、いたずら行動と思っていた事がおしごとに代用できたり、親にとってもメリットがあります。ぜひトライしてみてください。

